揚げ物をするとき、どの油を使えば体にいいのか迷ったことはありませんか。
スーパーの油売り場に行くと、米油・オリーブオイル・キャノーラ油・サラダ油など、実に多くの種類が並んでいます。価格も成分表示もバラバラで、「健康にいいと聞いたあの油は揚げ物に向いているの?」と疑問に思う方も多いと思います。
我が家でも以前、妻と「揚げ物って毎週するけど、何の油が一番いいんだろうね」という話になり、改めて調べ直したことがありました。調べてみると、油の種類によって向き・不向きがはっきりあることが分かり、それからは油選びがガラッと変わりました。
この記事では、揚げ物に使う油の健康面での選び方を、基礎知識から具体的なおすすめ油のランキングまで丁寧に解説します。
管理栄養士の知見をもとにしたランキングや、コスパ・健康・風味それぞれの視点でのおすすめ油も紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
【結論】揚げ物に体にいい油ランキング!管理栄養士が選ぶベスト3
揚げ物に使う油は「何でもいい」わけではありません。酸化のしにくさ、発煙点の高さ、含まれる脂肪酸のバランスなど、複数の観点から評価すると、油によって大きな差があります。まずは結論から、体のことを考えながら揚げ物をしたい方に向けたランキングをご紹介します。
第1位:米油(こめ油)|揚げ物に最もおすすめの理由
揚げ物に使う油として最もバランスが優れているのが、米油です。
米油は玄米の胚芽や米ぬかから抽出される油で、日本では古くから食用油として使われてきました。揚げ物向きとして高く評価される理由は主に3つあります。
一つ目は発煙点の高さです。米油の発煙点は約250℃前後と非常に高く、一般的な揚げ物の適温である170〜180℃を大きく上回ります。揚げている最中に油が煙を出してしまうと、酸化が一気に進み風味も損なわれますが、米油はそのリスクが低いといえます。
二つ目は酸化しにくい成分が含まれていることです。米油にはγ-オリザノールやトコトリエノール(ビタミンEの一種)が豊富に含まれており、これらが油の酸化を抑制する働きをします。揚げ油は繰り返し使うことも多いため、酸化耐性の高さは実用的なメリットといえます。
三つ目はあっさりした風味です。くせがなく素材の味を引き立てるので、唐揚げ・天ぷら・フライなど幅広い揚げ物に対応できます。価格はサラダ油よりやや高めですが、コスパを考えると十分に手が届く範囲です。
特に子どもや高齢者がいるご家庭では、酸化しにくく体への負担が少ない米油を揚げ油のメインにすることをおすすめします。
第2位:オリーブオイル|風味豊かで酸化に強い
オリーブオイルは地中海料理のイメージが強いですが、揚げ物にも十分使えます。エクストラバージンオリーブオイルよりも、ピュアオリーブオイル(精製オリーブオイル)の方が発煙点が高く、揚げ油として向いています。
オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸(オメガ9系)は酸化しにくい性質を持っており、加熱調理に適した脂肪酸です。コレステロール値の改善や動脈硬化予防への効果も研究で示されており、健康面からも注目されています。
ただし、エクストラバージンオリーブオイルをそのまま揚げ油に使うと、独特の風味が料理に移ることがあります。好みが分かれる部分なので、揚げ物に使うなら精製度の高いピュアタイプを選ぶと扱いやすいでしょう。
価格は米油よりも高めになりますが、健康志向の強い方や風味にこだわりたい方に向いている選択肢です。
第3位:なたね油(キャノーラ油)|コスパ最強のスタンダード油
なたね油(キャノーラ油)は、日本の家庭でもっとも広く使われている揚げ油のひとつです。コスパがよく、癖のない風味で何にでも使いやすいのが特徴といえます。
成分的にはオレイン酸が約60%と多く、酸化しにくい性質を持っています。リノール酸の含有量はサラダ油より少なく、過剰摂取になりにくい点も健康面でプラスに働きます。発煙点も200℃前後と十分に高く、揚げ物の温度帯で問題なく使えます。
毎日の揚げ物をコストを抑えながら健康的にこなしたいなら、なたね油が現実的な最適解です。
ただし「キャノーラ油」の名称で売られている商品の中には、遺伝子組み換え原料を使ったものや、溶剤抽出法で製造されたものも含まれています。品質にこだわるなら、製造方法や原料の表示をあわせて確認する習慣をつけるとよいでしょう。
そもそも「体にいい油」とは?揚げ物に使う油の基礎知識
揚げ物に向いている油を正しく選ぶには、油の基本的な性質を知っておくことが大切です。難しそうに聞こえますが、ポイントを押さえれば日常の油選びに十分役立てられます。
油(脂質)は体に必要な三大栄養素のひとつ
「油を摂ると太る」「油は体に悪い」というイメージを持っている方も多いかもしれません。しかし、脂質は糖質・タンパク質と並ぶ三大栄養素のひとつであり、体に欠かせない成分です。
脂質はホルモンの材料になったり、細胞膜を構成したり、脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収を助けたりと、体の中で重要な役割を担っています。問題なのは「油そのもの」ではなく、「どんな油をどれだけ摂るか」という点です。
油の種類と摂り方を意識するだけで、同じ揚げ物でも体への影響は大きく変わります。
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違いを知ろう
油の成分を理解する上で、まず知っておきたいのが「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の違いです。
| 種類 | 特徴 | 主な油・食品 | 健康への影響 |
|---|---|---|---|
| 飽和脂肪酸 | 常温で固体になりやすい | バター、ラード、ヤシ油、ココナッツオイル | 摂りすぎるとLDLコレステロールが増加しやすい |
| 不飽和脂肪酸(一価) | 常温で液体、酸化しにくい | オリーブオイル、米油、なたね油 | コレステロールの改善・動脈硬化予防に期待 |
| 不飽和脂肪酸(多価) | 常温で液体、酸化しやすい | 亜麻仁油、えごま油、魚油、サラダ油 | 必須脂肪酸を含むが加熱に弱いものが多い |
飽和脂肪酸は熱に比較的強いのが特徴ですが、摂りすぎると血中のLDLコレステロール(いわゆる「悪玉コレステロール」)を増加させるリスクがあります。一方、不飽和脂肪酸の中でも一価不飽和脂肪酸(オレイン酸など)は酸化しにくく、加熱にも比較的強いため、揚げ物にも向いています。
多価不飽和脂肪酸はオメガ3・オメガ6に分類され、体に必要な必須脂肪酸を含んでいますが、加熱に弱い種類も多く、揚げ物への使用には注意が必要です。これについては次の項目で詳しく解説します。
オメガ3・オメガ6・オメガ9系脂肪酸の特徴と健康効果
不飽和脂肪酸はさらに「オメガ3」「オメガ6」「オメガ9」という系統に分けられます。それぞれの特徴と健康への効果は以下のとおりです。
| 系統 | 代表的な成分 | 多く含む油 | 主な健康効果 | 揚げ物への適性 |
|---|---|---|---|---|
| オメガ3系 | αリノレン酸・DHA・EPA | 亜麻仁油・えごま油・魚油 | 炎症抑制・中性脂肪低下・脳の健康維持 | ×(加熱に弱い) |
| オメガ6系 | リノール酸 | サラダ油・コーン油・ひまわり油 | コレステロール低下(摂りすぎは逆効果) | △(加熱可だが酸化しやすい) |
| オメガ9系 | オレイン酸 | オリーブオイル・米油・なたね油 | LDLコレステロール低下・動脈硬化予防 | ◎(酸化しにくく加熱に強い) |
現代の日本人の食生活では、オメガ6系の摂取量が多くなりがちで、オメガ3系が不足している傾向があります。オメガ6系のリノール酸は適量であればコレステロールを下げる効果がありますが、摂りすぎると慢性的な炎症を引き起こす可能性があることも指摘されています。
揚げ物の油としては、オメガ9系のオレイン酸を多く含む油を中心に使い、オメガ3系はサラダやドレッシングなど非加熱で摂るのが理想的なバランスです。
特にえごま油や亜麻仁油はオメガ3系の宝庫ですが、加熱すると酸化し有害物質が生成されるリスクがあります。これらは揚げ物には絶対に使わず、仕上げにかけたりドレッシングに使ったりして生のまま摂るのが基本です。
揚げ物に使う油で知っておきたい「発煙点」とは
発煙点とは、油を加熱したときに煙が出始める温度のことです。この温度を超えると、油の成分が分解されて有害物質(アクロレインなど)が発生し、風味も悪化します。
揚げ物の適温は一般的に160〜190℃程度とされています。そのため、揚げ油には発煙点が200℃以上ある油を選ぶことが安全面でも品質面でも重要です。
発煙点が低い油で揚げ物をすると、油が煙を出している状態で調理することになり、酸化した油を食品に吸収させてしまうことになります。家庭でもよく見かける「揚げていたら煙がモクモクしてきた」という状態は、まさにこのリスクがある状態です。
油の酸化とは?酸化した油が体に与える悪影響
油の酸化とは、油に含まれる脂肪酸が空気中の酸素と反応して変質する現象です。酸化した油は、においや色の変化(黄ばみ・茶色っぽくなる)として見た目にも現れることがあります。
酸化した油を継続的に摂取すると、活性酸素が増えて細胞にダメージを与え、生活習慣病や老化の促進につながる可能性があるとされています。揚げ物を繰り返し行う家庭では、油の酸化に特に注意が必要です。
酸化しにくい油を選び、正しく保存・使用することが、揚げ物を健康的に楽しむための第一歩です。
揚げ物に向いている油・向いていない油を徹底解説
油の基礎知識を踏まえた上で、具体的にどの油が揚げ物に向いているか・向いていないかを整理します。
揚げ油に求めるべき3つの条件(発煙点・酸化しにくさ・風味)
揚げ油として使う油には、以下の3つの条件が求められます。
- 発煙点が高い(200℃以上が目安)
- 酸化しにくい(オレイン酸含有量が多い・抗酸化成分を含む)
- 料理の風味を邪魔しない(くせが少ない、または相性のよい風味)
この3つをすべて満たしていることが理想の揚げ油の条件です。発煙点だけが高くても、酸化しやすければ繰り返し使ううちに品質が落ちてしまいます。逆に健康効果が高い油でも発煙点が低ければ、揚げ物には不向きといえます。
風味については、揚げ物の種類によって相性があります。天ぷらやから揚げなら風味が控えめな油が向いていますし、フライドポテトやある種の野菜の揚げ物なら、オリーブオイルの香りが料理の美味しさを引き立てることもあります。
揚げ物に最適な油の種類と特徴【おすすめ】
揚げ物におすすめできる油をまとめると、以下のようになります。
| 油の種類 | 発煙点の目安 | オレイン酸含有量 | 酸化しにくさ | コスパ |
|---|---|---|---|---|
| 米油 | 約250℃ | 約40〜45% | ◎(抗酸化成分豊富) | ◯ |
| ピュアオリーブオイル | 約200〜220℃ | 約70〜80% | ◎ | △ |
| なたね油・キャノーラ油 | 約200〜230℃ | 約60% | ◯ | ◎ |
| ひまわり油(ハイオレイックタイプ) | 約230℃ | 約80%以上 | ◎ | ◯ |
ハイオレイック(高オレイン酸)タイプのひまわり油は、通常のひまわり油(ハイリノールタイプ)と異なり、オレイン酸が非常に多く含まれているため、加熱にも強くなっています。最近ではスーパーでも見かけるようになっており、健康志向の方に注目されている油です。
揚げ物に使ってはいけない油(亜麻仁油・えごま油など)
健康効果が高いと広く知られている亜麻仁油やえごま油ですが、揚げ物には絶対に使ってはいけません。これらはオメガ3系脂肪酸(αリノレン酸)を豊富に含んでいますが、加熱に非常に弱く、60〜70℃程度から酸化が進み始めるため、170℃以上の揚げ物では有害物質の生成リスクが高くなります。
えごま油や亜麻仁油の価値は、加熱しないことで最大限に引き出されます。サラダドレッシング・スムージー・豆腐にかけるなど、非加熱での摂取に限定するのが正しい使い方です。
また、グレープシードオイルや通常のひまわり油(ハイリノールタイプ)もリノール酸が多く、加熱による酸化が比較的早い傾向があります。揚げ油としての使用は避けるか、頻度を抑えることをおすすめします。
サラダ油・安価なキャノーラ油は揚げ物に使っていいの?
結論からいうと、サラダ油や安価なキャノーラ油を揚げ物に使っても健康上の問題がすぐに起きるわけではありません。ただし、いくつかの注意点があります。
サラダ油は複数の植物油をブレンドして作られており、リノール酸(オメガ6系)の含有量が多い傾向があります。現代の食生活ですでにオメガ6系を摂取しがちな状況を考えると、揚げ油として日常的に大量に使うのは理想的とはいえません。
サラダ油や安価なキャノーラ油を揚げ油に使う場合は、油の使い回しを少なくし、1〜2回使ったら交換するなど、鮮度管理を意識することが大切です。
ラード・ごま油・ coconutオイルは揚げ物に使える?
ラードは豚の脂肪から作られる動物性油脂で、発煙点は約190〜200℃と揚げ物に対応できる温度帯です。昔ながらのとんかつ屋さんやラーメン屋の揚げ物に使われており、風味の豊かさが特徴です。ただし飽和脂肪酸が多く含まれるため、日常的に大量使用するのは避けた方が無難です。
ごま油はコールドプレス(生搾り)タイプと、焙煎タイプで性質が異なります。焙煎ごま油の発煙点は約160〜180℃程度と低めで、揚げ油として単体で使うには不向きです。風味づけとして少量を他の油にブレンドする使い方が一般的です。
ココナッツオイルは飽和脂肪酸が約90%と非常に多く、熱には強い油です。発煙点は約177〜230℃(精製度によって異なる)で揚げ物に使えないわけではありませんが、飽和脂肪酸の多さから健康面での使い過ぎには注意が必要です。エキゾチックな風味があるため、料理の相性を選ぶ点も覚えておいてください。
体にいい揚げ油の選び方|5つのポイント
スーパーや通販で油を選ぶときに、具体的に何を見ればいいのかを5つのポイントに絞って解説します。
ポイント1:脂肪酸の種類とバランスで選ぶ
前述のとおり、揚げ物に向いているのはオレイン酸(オメガ9系)を多く含む油です。商品ラベルの「栄養成分表示」や「脂肪酸組成」欄にオレイン酸の割合が記載されている場合があるので、参考にしてみてください。
オレイン酸含有量が60%以上であれば、揚げ物用の油として安心して使えます。
一方で、リノール酸(オメガ6系)の含有量が多い油は酸化しやすいため、揚げ油として毎日使うのはおすすめできません。
ポイント2:製造方法(圧搾法・コールドプレス)で選ぶ
油の製造方法は大きく2種類に分かれます。「圧搾法(コールドプレス)」と「溶剤抽出法」です。
圧搾法は原料を物理的に搾って油を取り出す方法で、原料本来の栄養成分やビタミンEなどの抗酸化成分が残りやすいといわれています。一方、溶剤抽出法はヘキサンなどの化学溶剤を使って油を抽出する方法で、大量生産に向いていますが、製造過程で微量の溶剤が残る可能性もゼロではないとされています。
パッケージに「圧搾法」「コールドプレス」「低温圧搾」と記載されているものは、品質重視の製品である可能性が高いです。
価格は圧搾法の方が高くなりますが、健康面を重視するなら製造方法の確認は欠かせない要素といえます。
ポイント3:無添加・非遺伝子組み換え原料かどうかを確認
市販の食用油の中には、原料として遺伝子組み換え作物が使用されているものもあります。現在の科学的知見では遺伝子組み換え食品の安全性は確認されていますが、小さな子どもに使う油として気になるという方も多いでしょう。
パッケージに「遺伝子組み換えでない原料使用」と表示されているものを選ぶと、原料の素性が明確な商品を選択できます。
また、酸化防止剤などの添加物が使われている場合もあります。無添加タイプは品質が安定しやすいよう工夫された製品が多く、敏感な方や赤ちゃんのいる家庭では特に確認しておきたいポイントです。
ポイント4:酸化しにくい遮光瓶・缶入り容器を選ぶ
油は光によっても酸化が進みます。透明のペットボトル容器に入った油は、店頭の蛍光灯の光を浴び続けることで、購入時点からすでに酸化が進んでいることがあります。
品質を重視するなら、遮光瓶(色のついたガラス瓶)や缶入りの製品を選ぶのが理想的です。使用中も直射日光の当たらない場所に保管し、開封後は早めに使い切ることが大切です。
ポイント5:国産原料かどうかもチェック
国産原料を使った油は、流通経路が短く鮮度が保たれやすいという利点があります。米油であれば国産米ぬかを使ったもの、なたね油であれば国産のなたねを使ったものがあり、品質管理の透明性が高い製品が多い傾向にあります。
国産原料の油は価格が高めになりますが、産地や製造所が明確で安心感があります。特にアレルギーへの配慮が必要な方や、食の安全に敏感なご家庭では、国産原料かどうかを確認する習慣をつけておくとよいでしょう。
揚げ物向け体にいい油ランキング【用途別おすすめ10選】
ここからは用途別に、具体的な油のランキングを紹介します。
【コスパ重視】揚げ物用おすすめ油ランキング
毎週揚げ物をする家庭では、コストは無視できません。コスパと健康バランスを両立できる油を選ぶのが現実的です。
1位は「日清なたねサラダ油」や「ボーソーこめ油」など、スーパーで入手しやすい国産なたね油・米油です。1Lあたり300〜500円程度で購入でき、品質も安定しています。
2位は業務用の大容量米油。通販やドラッグストアで購入すると、1Lあたりのコストをさらに抑えられます。家族の多いご家庭では、大容量タイプをまとめ買いするのが経済的です。
3位は市販のキャノーラ油。1Lあたり200〜300円程度と非常にリーズナブルで、揚げ物の頻度が高い家庭の消費量をカバーしやすい価格帯です。
【健康重視】揚げ物用おすすめ油ランキング
健康面を最優先に考えるなら、以下のような油がおすすめです。
1位は圧搾製法の米油(例:「三和油脂 こめ油」「ボーソー米油」など)。圧搾法で作られた米油は、γ-オリザノールやビタミンEが豊富に残っており、酸化耐性が高く揚げ物に最適です。
2位はハイオレイックひまわり油です。オレイン酸が80%以上と非常に多く、酸化しにくい性質が際立っています。欧米では健康的な揚げ油として広く使われており、日本でも通販で入手できるようになっています。
3位はピュアオリーブオイル(精製タイプ)。「Borges」や「コスタドロ」などのピュアオリーブオイルは、健康効果の高いオレイン酸が豊富で、揚げ物にも十分対応できます。
【風味重視】揚げ物用おすすめ油ランキング
揚げ物の仕上がりの風味にこだわりたい方には、油自体の香りや味わいが料理に加わるタイプがおすすめです。
1位は白ごま油(太白ごま油)。生搾りのごま油で、焙煎タイプとは異なり発煙点が約210〜220℃と高めです。天ぷらに使うと上品な風味が加わり、老舗の天ぷら屋さんでも使われていることがあります。
2位はピュアオリーブオイル。フライドポテトや野菜のソテー・揚げ物に使うと、地中海料理らしい芳醇な香りが楽しめます。
3位は米油+白ごま油のブレンド。米油の高い酸化耐性をベースにしながら、白ごま油の風味を少量加えることで、家庭でも本格的な揚げ上がりが楽しめます。
スーパーで手軽に買えるおすすめ揚げ油6選
通販に頼らず近所のスーパーで購入できる揚げ油の中から、特におすすめできるものを紹介します。
- ボーソー米油(1L・1,000円前後):国産米ぬか使用、圧搾製法で栄養価が高い
- 日清こめ油(1.5L・1,200円前後):発煙点が高くあっさりした仕上がり
- 日清キャノーラ油(1.5L・600円前後):コスパ最強のスタンダード油
- ヤマサ純正なたね油(1L・700円前後):国産なたね使用でクセが少ない
- コスタドロ ピュアオリーブオイル(1L・1,000円前後):精製タイプで加熱に強く揚げ物に使いやすい
- 九鬼の太白ごま油(300ml・800円前後):上品な風味の白ごま油、天ぷらにおすすめ
これらはいずれも全国展開のスーパーやドラッグストアで見つけやすい商品です。価格帯も幅広いので、用途や予算に合わせて選んでみてください。特に初めて米油を試してみる方には、日清やボーソーの米油がクセのなさと入手しやすさの点でおすすめです。
揚げ油の正しい使い方と注意点
どれだけ体にいい油を選んでも、使い方を誤ると効果は半減します。正しい使い方と管理方法を押さえておきましょう。
1日に摂っていい油の量はどのくらい?
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、脂質の目標摂取量は総エネルギーの20〜30%とされています。一般的な成人(2000kcal/日)では、油脂類の摂取量の目安は1日に大さじ2〜3杯(約25〜35g)程度が適切とされています。
揚げ物1食分に吸収される油の量は、食材や揚げ方によって異なりますが、揚げた食材100gあたりおよそ5〜15g程度の油が含まれるといわれています。揚げ物を食べる日は、他の食事での油の使用量を少し意識して調整すると、トータルのバランスが取りやすくなります。
揚げ物を週2〜3回食べる場合でも、1回の量を適切にコントロールすれば、1日の脂質摂取目標の範囲に収めることは十分可能です。
揚げ油は何回まで使い回せる?酸化した油の見分け方
揚げ油の使い回しは、一般的に2〜4回が目安とされています。ただし使用状況によって油の劣化スピードは大きく異なります。魚を揚げた油は匂いがつきやすく劣化も早いため、1〜2回で交換するのが無難です。
酸化した油の見分け方として、以下のサインが現れたら交換の目安です。
- 色が濃い茶色・黒っぽくなってきた
- 嫌なにおい(酸っぱいにおい・古い油のにおい)がする
- 泡が細かく消えにくくなった
- 煙が通常より低い温度から出るようになった
- 粘り気が増してきた
上記のサインが1つでも現れたら、その油はすでに酸化が進んでいると判断して交換してください。
我が家でも以前、「まだ使えるかな」と思って使い続けた揚げ油で揚げたものが、何となく胃もたれする感じがしたことがありました。それからは油の色とにおいを必ず確認するようになりました。
揚げ油を長持ちさせる正しい保存方法
使用後の揚げ油を長持ちさせるには、以下の手順で保存するのが基本です。
- 揚げ物が終わったら油を十分冷ます(熱いまま保存しない)
- 油こし器またはペーパーフィルターでカス・揚げかすをしっかり取り除く
- 密閉できるオイルポットや遮光できる容器に移す
- 直射日光・高温・湿気を避けて保存する(シンク下や棚の中が理想)
- 次回使用前に必ずにおいと色を確認する
揚げかすをそのままにして放置すると、かすが酸化の触媒になり油の劣化が一気に進みます。使用後に必ずこす習慣をつけるだけで、油の持ちが変わります。
また、冷蔵庫での保存は油が白く固まることがありますが、品質に問題はありません。常温に戻せば元の状態に戻ります。
使用済み揚げ油の再利用・処理方法
使い終わった揚げ油の処理方法には、いくつかの選択肢があります。炒め物や煮物など、加熱を伴う料理の仕上げに少量使うのが手軽な再利用法です。ただし酸化が進んでいる油は加熱しても改善しないため、風味の劣化を感じた油は料理への再利用を避けてください。
廃棄する場合は、そのまま排水溝に流すのは絶対にNGです。環境への影響だけでなく、排水管の詰まりの原因にもなります。専用の油凝固剤(固めるテンプルなど)を使って固めてから燃えるゴミとして捨てるか、自治体によっては廃食油の回収に対応している場合もあるので、お住まいの自治体のルールを確認してください。
加熱すると栄養が失われる油はある?トランス脂肪酸にも注意
加熱によって栄養成分が壊れる油は確かに存在します。えごま油や亜麻仁油に含まれるαリノレン酸は熱に非常に弱く、加熱すると酸化するだけでなく、栄養価も大きく損なわれます。これらの油は非加熱での使用に限るのが原則です。
トランス脂肪酸は、植物油を水素化して作るマーガリンやショートニング、精製度の低い油の高温加熱などで発生しやすい物質です。
トランス脂肪酸は心臓病のリスクを高めるとされており、WHO(世界保健機関)は食事からの摂取量を総エネルギーの1%未満に抑えることを推奨しています。品質の高い揚げ油を適切な温度で使用し、油の使い回しを控えることで、トランス脂肪酸の生成リスクを最小限に抑えられます。
よくある質問|揚げ物と体にいい油について
結局、揚げ物に一番体にいい油はどれ?
結論として、揚げ物に一番体にいい油は「米油」です。発煙点の高さ・酸化しにくさ・抗酸化成分の豊富さ・風味のバランス・コスパのすべてにおいて、揚げ油として総合的に最も優れているといえます。
ただし「最も体にいい油」は、使い方や頻度、個人の健康状態によっても変わります。オリーブオイルの風味が好きならピュアオリーブオイルを使う、コストを抑えたいならなたね油を使う、というように、生活スタイルに合わせて選ぶことも大切な視点です。
揚げ物でもヘルシーに仕上げるコツはある?
揚げ物のカロリーや油の摂取量を抑えるには、揚げ方にもコツがあります。
まず、油の温度管理が重要です。低温(150℃以下)で揚げると食材が油を吸収しやすくなり、高温すぎると食材の表面が焦げて中が生焼けになります。適切な温度(170〜180℃程度)を保ちながら揚げることで、衣がサクッと仕上がり、余分な油の吸収を防げます。
また、揚げた後にしっかり油を切ることも大切です。揚げたてをキッチンペーパーの上に立てかけるように置くと、余分な油が切れやすくなります。さらに、衣の薄い料理(素揚げ・唐揚げ)は衣の厚い料理(フライ)よりも油の吸収量が少なくなる傾向があります。
衣を薄くして高めの温度で短時間で揚げることが、ヘルシーな仕上がりの基本です。
子どもや赤ちゃんがいる家庭では揚げ油をどう選べばいい?
子どもや赤ちゃんのいる家庭では、油の品質に対してより慎重になることをおすすめします。特に気をつけたい点は、添加物・遺伝子組み換え原料・製造方法の3つです。
おすすめは、国産原料を使った圧搾製法の米油です。γ-オリザノールやビタミンEが豊富で抗酸化力が高く、あっさりした仕上がりで子どもにも食べやすい揚げ物ができます。
赤ちゃんや乳幼児が食べる料理に使う場合は、揚げ物自体の頻度を控えめにしながら、使う場合は品質の確かな油を少量で揚げる工夫をするといいでしょう。我が家でも離乳食が終わった頃から揚げ物を少しずつ食べさせるようになりましたが、米油を使うようにしてから揚げ上がりも軽くなり、子どもたちも食べやすそうにしています。
子ども向けには、無添加・圧搾製法・国産原料の米油を揚げ油のメインにすることを強くおすすめします。
まとめ|揚げ物には体にいい油を賢く選ぼう
揚げ物に使う油を見直すことは、毎日の食事の質を高める上でとても有効な取り組みです。
体にいい揚げ油の選び方のポイントを改めて整理すると、発煙点が高く酸化しにくいこと、オレイン酸を多く含むこと、製造方法や原料の品質が確かなことの3点が基本となります。総合的に最もバランスが優れているのは米油で、健康・風味・コスパのどの観点でも高い評価が得られます。
油の種類を変えるだけでなく、正しい保管方法や使い回しの頻度を意識することも、体にいい揚げ物を実現するためには同じくらい重要です。使用後はかすをこして密閉容器で保存し、色やにおいで劣化を確認しながら使うことを習慣にしてみてください。
揚げ物は家族みんなが喜ぶ料理のひとつです。油選びを少し見直すだけで、同じ揚げ物がより体にやさしい一皿になります。今日の買い物から、ぜひ油のラベルを手に取って確認してみてください。

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